大槻ケンヂと絶望少女達『かくれんぼか鬼ごっこよ』
- アーティスト: 大槻ケンヂと絶望少女達,大槻ケンヂ
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2008/12/10
- メディア: CD
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しかし、全曲NARASAKI作曲・編曲と知り、彼と大槻ケンヂが所属するバンドの特撮のファンとして急きょ購入してみた。
内容としては、絶望少女達、という語にインスパイアされたコンセプトアルバムと言えばいいのだろうか。明確に一つのストーリーを構成しているわけではないが、全体として同じ主題に貫かれた楽曲が並ぶ。主要なテーマとしては、絶望、ひきこもり、世間と自分とのギャップ、周りから取り残される者達、と言えばよいだろうか。コンセプトアルバムとして、ひょっとしたらプログレ好きにも訴求する内容になっているかもしれない。
さらに、アニメ『さよなら絶望先生』の声優たちが参加し、大槻ケンヂとかけあいを演じたり、ソロをとって歌ったり、とアニメファンも満足できる出来ではないかと思う。個人的に言わせてもらっても、声優が参加することで大槻ケンヂの歌で一本調子にならず、全体としてバラエティを感じられる内容となっていた。特撮、筋肉少女帯とはまた違う魅力があるアルバムと言っていいだろう。
曲目は以下の通り。
1. Intro-大槻ケンヂと絶望少女達
2. ニート釣り
3. 空想ルンバ-少女が違うVER
4. 綿いっぱいの愛を! 絶望少女版
5. 絶望遊戯
6. ヒキツリピカソ・ギリギリピエロ
7. 無神論者が聖夜に
8. 人形たち
9. 人として軸がぶれている-少女が違うVER
10. さよなら! 絶望先生
11. おやすみ-END
12. 空想ルンバらっぷ <特別収録>
正直、捨て曲なしの充実したアルバムだと思うが、個人的には5曲目の絶望遊戯から8曲目の人形たちまでの流れがすごく気に入っている。ちなみに、6曲目のヒキツリピカソ・ギリギリピエロがノマアキコ作詞であるが、大槻ケンヂの詞と比べても違和感なくハマっている。対して、特別収録された空想ルンバらっぷは、それだけ見れば悪くないものの、ニコニコ動画で有名らしいらっぷびとが作った部分は全体のコンセプトからはちょっと浮いているような感じであった。
また、特筆すべきはNARASAKiのギターの音作りであろう。ザクザクしたリフ、ヘビーなリフ、さまざまなリフが本当にいい音で響いている。特撮や筋肉少女帯のファンのみならず、プログレやカッコいいリフが好きな人間も楽しめる内容であると言えよう。